猫がトリコモナスを持っているという理由で里親になるのを断るなんて、私から見ればとても奇妙なことです。
——アーロンペット病院 李淑賢医師
ある野良猫保護団体の猫が、トリコモナスを保菌しているという理由で里親希望者に断られたと聞きました……
トリコモナスとは何でしょうか?猫と飼い主にどのような影響があるのでしょうか?治療費はどのくらいかかるのでしょうか?アーロンペット病院の李淑賢医師とカイニ医師が皆さんに解説します。
トリコモナスとは?
トリコモナスは原虫の一種で、人に寄生するものもあれば、動物に感染するものもあります。

個人の衛生管理といった予防措置は、人への寄生虫症の感染を防ぐだけでなく、他の感染症が動物へ広がるのを防ぐことにも役立ちます。
以下では、主に猫がトリコモナスに感染した場合についてご紹介します。
猫がトリコモナスに感染した場合の主な症状
カイニ医師:猫がトリコモナスに感染した場合の主な症状は下痢です。食欲不振や体重減少が見られる猫もいます。
トリコモナス症は感染しますか?
カイニ医師:人には感染しません。
しかし、動物間では感染します。トリコモナス症は猫同士、また猫と犬の間でも感染します。
トリコモナスは 10℃以上で生存率が高く、糞便中では数時間から数日間生存可能で、腸内でも生き残ることができます。また、尿や湿ったキャットフード、水中でも数分から数時間生存できます。
トリコモナス症は完治しますか?
カイニ医師:現時点では完治した症例は見られませんが、トリコモナス症は致死的な病気ではありません。治療後も時折、下痢をすることがあります。治療後の再検査で生きた虫が確認されなかった猫は、普段は症状を示さず、他の猫に感染させる条件も備えていません。
ここで皆さんに注意していただきたいのは、猫自身の腸機能の調整によっても軟便になることがあるという点です。短期的な下痢が必ずしもトリコモナス症の発症症状とは限りませんので、飼い主の皆さんはよく観察してください。
トリコモナスを保菌している猫の治療法は?
カイニ医師:初診時には血液検査と糞便検査を行い、トリコモナスの有無と数を特定する必要があります。虫がいることが確定すると、獣医師は猫の状態に応じてメトロニダゾールやその他の補助薬の使用を推奨します。メトロニダゾールには人用薬と動物用医薬品がありますので、病気の猫を飼っている飼い主さんは自己判断で投薬しないようにお願いします。

インターネット上でトリコモナスの特効薬として噂されているロニダゾールは、治療効果が非常に高い一方で、使用禁止薬です。高価で入手が困難なだけでなく、投薬によって猫のてんかんなど、不可逆的な副作用を引き起こす可能性があります。
その後も定期的に下痢の症状が現れることがありますが、ワクチン接種や駆虫をきちんと行っていれば、通常通り再診し、1 クール(約 3~5 日間)の治療で猫は正常な状態――つまり下痢が止まり、感染が遮断された状態――に回復します。
信頼できるペット病院へ行き、獣医師の指示に従うことが、ペットが病気になった時の最も正しい選択です。
日常生活での注意点は?
カイニ医師:野良猫は複雑な環境下で、食事もままならず、衛生や健康は言うまでもありません。免疫力の低下に加えて不潔な食べ物や水を摂取するため、寄生虫に感染しやすくなります。そのため、猫を保護したり飼育したりする際は、定期的な駆虫と予防接種、日常的な環境衛生への注意、適切なキャットフードと清潔な水の提供が、愛猫に強固な保護バリアを築くことにつながります。
もし猫が偶然トリコモナスに感染してしまっても、あまり慌てる必要はありません。普段から駆虫や予防接種をしっかり行い、日常的に遊んだり餌を与えたりしていれば、トイレ掃除の際に猫の糞便に注意し、下痢の症状が現れた時に通常通り投薬すれば大丈夫です。
人々が寄生虫に抱く恐怖の多くは、それに対する無知から来ています。李淑賢医師は、猫が寄生虫を保菌しているという理由で里親希望者に断られたと聞いた時、少し驚いたそうです。
実はトリコモナスはそれほど恐ろしい動物の病気ではありません。人間だって時々風邪をひいて熱を出し、薬を飲んだり注射をしたりします。猫が下痢をした時に薬を飲むのもごく普通のことです。もちろん、このような状況に対応できるかどうかは、飼い主さんたちのペットへの関心や忍耐強さ、そして経済力にもよりますが。
オリジナル記事、作者:搬运工、転載の際は、出所を明記してください:https://www.kaipet.com/ja/21713.html
コメント(2)
トリコモナスが人には感染しないと分かり安心しました。もし多頭飼いの場合、猫同士の感染を防ぐ具体的な対策が知りたいです!
@CriticX:CriticX様、コメントありがとうございます。トリコモナスが人に感染しないと知り、ご安心いただけたようで何よりです。多頭飼いの場合の猫同士の感染予防については、記事内で触れている「日常的な環境衛生の維持」や「定期的な駆虫」が特に重要となります。特に糞便の処理にはご注意くださいね。